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コンピュータニュース - 8月6日(水)17時11分 |
米国防総省によるテロリズム先物市場の構想は激しい抵抗にあったが、同じようにして米国政府に関連してこれから起こる出来事を予想するオンライン取引市場の準備が進められている。 この『 http://www.americanactionmarket.org/ アメリカン・アクション市場』(AAM)は、米政府に関するさまざまな「先物」を取り扱う。賭けや取引の対象となる内容には、例えば次のようなものがある。 次に米国政府が最後通牒を突きつけるのはどの国か。 次に米中央情報局(CIA)との関係を断って米政府の最重要指名手配リスト入りする外国元首は誰か。 ホワイトハウスと緊密な関係にある企業で、次にスキャンダルにまみれるのはどこか。 AAMは、9月にトレーダー登録の受け付けを始め、実際の取引開始は10月1日(米国時間)を予定している――国防総省が、 http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030801202.html 棚上げされたテロリズム先物市場(日本語版記事)の開始を計画していたのと同じ日だ。 国防総省が計画していたこの『政策分析市場』(PAM)と同様、AAMも、さまざまな将来の出来事について、あたかも株式のごとく先物売買することにより、トレーダーたちに「賭け」を行なってもらう。価格が上昇すればするほど、事が現実に起こる可能性が高いと市場が判断していることになる。だがテロ攻撃を予想するのとは異なり、AAMでは、ブッシュ政権首脳で次に辞職するのは誰かというようなことを予想する。 「世界で最も差し迫った問題に答えを出したいと考えた。つまり、ホワイトハウスは次に何を行なうか、ということだ」。AAMの創設者の1人で、パリ在住の米国人プログラマーであるアンドルー・ガイガー氏はこのように説明する。 AAMを発案したのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)、イェール大学、ニューヨーク大学、モントリオール大学といった各地の大学の研究者数人。研究者たちのほとんどは、正式にゴーサインが出るまで名前を伏せるつもりでいる。 AAMの立ち上げに向けた準備は、政治や文化を扱うメーリングリスト『 ネットタイム』上で行なわれた。 「驚くべきことに、このところ国防総省やホワイトハウスが、さまざまな想像力をかきたてる場になっている」とガイガー氏は言う。「(AAMプロジェクトは)ユーモラスに聞こえるが、時代がどれほど変化してきたかを如実に示すものだ。われわれはフィクションの領域に突入している。『博士の異常な愛情』の世界が現実になっているのだ」 AAMプロジェクトは、 http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030708203.html 『政府情報認知』(GIA)という別の研究プロジェクト(日本語版記事)を補完するものだ。GIAは、米国防総省の国防高等研究計画庁(DARPA)による http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030716208.html 『テロ情報認知』(TIA)プログラム(日本語版記事)に対抗して立ち上げられた。 AAMの主催者たちは、この先物市場が学術研究者、政治家、公務員をはじめとする関係者たちを引きつけ、ホワイトハウスの行動について正確な予想を行なってくれればと考えている。ガイガー氏によると、新聞の読者でも、トレーダーとしての資格があるという。 「われわれの狙いは、ホワイトハウスの動きを洞察している人々を集めることだ」とガイガー氏は言う。「昨今、多くの人が、多くの時間を割き、世界で何が起こっているのかということに思いをめぐらせている。そうしたさまざまな考えがシステムに流れ込めば、取り引きデータとなって現れ、実際に何が起こりつつあるかを明らかにすることになるだろう」 「予想の通りになるかどうかはわからない。しかしいずれにせよ、興味深いものになる」とガイガー氏は続けた。 またガイガー氏によると、一般の人々は、市場のウェブサイトを通じてトレーダーたちの動きを追うことができるという。 米オーバーチュア・サービシーズ社の上級研究員である http://dpennock.com/ デビッド・ペノック氏によると、天候から選挙結果に至るまで、多くのさまざまな事柄において、先物市場はかなり有効な予測を提示してきたのだという。 「将来を予測する方法としては、最高の、とまでいかなくても、それに近い手段だ」とペノック氏は言う。「先物市場は、世界中に散乱している情報を集めるための、有効で、かつ広く認知された方法だ」 選挙結果を予測する『 http://www.biz.uiowa.edu/iem/ アイオワ・エレクトロニック市場』の立ち上げに携わったアイオワ大学のボブ・フォーサイス教授も、先物は次に何が起こるかを示す信頼に足る指標だ、と指摘する――あくまでも、トレーダーたちが事情に精通していることが前提だが。 「情報に通じたトレーダーが必要だ。さもなくば有効に機能しない」とフォーサイス教授は言う。「暗殺市場に精通したトレーダーは誰だろうか? ホワイトハウスの予想を行なうにしても同じことが言える」 [日本語版:多々良和臣/岩坂 彰]日本語版関連記事 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030801202.html 賭け金を集める「政府運営の政策分析市場」、支持派が反論 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030731202.html 米国防総省、将来のテロ攻撃などについて賭け金を集める市場を構想 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030716208.html 米上院委員会、国防総省のTIAシステムへの予算を認めず ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/Culture/story/20030708203.html 市民が政府を監視しかえすウェブサイトが登場 ・ http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030521202.html あらゆる個人情報を記録する米国防総省の新プロジェクト WIRED NEWSのメール購読申込みは http://www.hotwired.co.jp/reception/index.html こちらへ (WIRED) [8月6日17時11分更新]
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